蓮見は日本大学芸術学部映画学科出身で、大学時代の演劇活動を経て、2020年にダウ90000を旗揚げした。現在は8人組のユニットとしてコントと演劇の双方で活動している。
一般的なお笑いコンビやトリオとは違い、大人数のメンバーが舞台上で複雑な人間関係を作り、そのやりとりから笑いを生み出す。26年にはダウ90000の演劇作品「ロマンス」で第70回岸田國士戯曲賞を受賞。今では単なる若手芸人ではなく、現代演劇を代表する劇作家の1人としても評価される存在になった。
蓮見が作る舞台は、派手な仕掛けに頼るものではない。映像、音楽、歌、照明効果、大がかりなセットなどを前面に押し出すのではなく、基本的には人間がそこにいて話すことによって作品を成立させる。舞台上で出演者が歌ったり踊ったりすることもほとんどなく、基本的に会話のみで話を進めていく。
彼の作品では説明的なせりふが少なく、友人、恋人、同僚などが本当にその場で雑談しているような雰囲気が漂う。その中で、「こういう言い方をする人、いるなあ」「この空気、何となくわかるなあ」と感じさせる微妙な「あるある」や、人間関係のわずかなズレを拾い上げ、それを笑いに変えていく。
小さな違和感から笑いを生み出す
ここが一般的な漫才やコントとは違う。明確なボケが提示され、ツッコミがそれを指摘したり訂正したりするという構造ではなく、「今の言い方はちょっと変だった」「この2人は微妙に話がかみ合っていない」といった小さな違和感から笑いを生み出そうとする。
24年に公開された奥山由之監督のオムニバス映画「アット・ザ・ベンチ」では、蓮見は第2編の脚本を担当していた。同作は公園のベンチというほぼ固定された場所で人間同士が言葉を交わすことで物語が進んでいく作品である。ワンシチュエーションの会話劇という点では今回の「クレヨンしんちゃん」と通じるものがある。


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