「フランチャイズにしてしまうと、将来、業態を転換するときに加盟店に迷惑をかけてしまう。いつでもハンドルを切れるように、直営にしたんです」
ジュース専門店を立ち上げてから、青木さんは大手参入の脅威を感じていたのだ。
「必ず私たちの後から大手が入ってくるだろうと思っていました。だから先に300店舗くらい作っておけば対抗できると考えていたんです」
青木さんは先手を打って、200店舗ほどを作った。ところが、予想に反して大手は現れなかった。青木さんは、その理由をこう分析した。
一つは、果物屋ではない大手が果物の熟度管理の細かいノウハウを持っていないこと。もう一つは、1店舗あたりの売上規模がそれほど大きくなく、フランチャイズでロイヤリティ収入は期待できないことだ。
1店舗あたりの年商は、現在、平均約3800万円。創業から、着実に積み上げてきた数字だ。
ただし、人材は「現場任せ」だった
出店費用2500万円を、6年で回収できる立地に限るという出店基準。注文から提供までを、1分半に収める店内オペレーション。そして、190店すべてを直営で運営する体制。果汁工房果琳が全国のモールに広がった背景を、ここまで見てきた。
ただし、青木フルーツには、採用した人材を「現場任せ」にしていた時期がある。早期離職が常態化していたと青木さんは苦笑いする。同じレシピを使っていても、店によってジュースの味が変わっていた。この状況をどう立て直したのかを、後編で追う。


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