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中村ゆりさん(44)直腸がんで永眠…"がんを克服した人たち"が知っておきたい「二次がん」のリスクと防ぎ方【医師が解説】

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中村ゆりさん
2025年10月「終幕のロンド」制作発表のときの中村さん(写真:東京スポーツ/アフロ)
  • 久住 英二 立川パークスクリニック院長
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■治療の影響

4つ目は、稀ですが治療の影響です。過去の放射線治療や一部の抗がん剤がDNAを傷つけ、数年から十数年後に新たながんを誘発することがわかっています。

■見つかる機会が多い

そして5つ目は、「見つかりやすさ」というバイアスです。

がんサバイバーは定期的に病院に通い、CTや血液検査を受ける機会が一般の人より多くなります。その結果、普通なら見つからなかった小さながんが、偶然に発見されることがあります。これは統計上「サバイバーの二次がん罹患率」を押し上げる方向に働きます。

初発より難しい二次がん治療

二次がんは最初のがんよりも、早期発見が重要となります。それは、2回目の治療のほうが不利な条件下で行われるからです。早めに見付けて低侵襲の治療で治すことが求められるのです。

抗がん剤のなかには生涯投与量の上限があるものも多く、これを超えると心臓や腎臓に大きなダメージを与えてしまいます。最初のがんでこれらの薬を使い切っていれば、2回目では使えません。同じく、放射線も正常組織が生涯に耐えられる量には限界があります。そのため同じ部位への再照射は、多くの場合きわめて困難です。

手術も難易度を高めます。手術で切除している部分の臓器は存在しないため、解剖学的に1回も手術を受けたことのない人とは異なります。また、一度手術を受けたところは、残った組織が癒着(くっつくこと)しているため、1回目のような手術がしにくくなります。

二次がんの早期発見が難しい場合も

先に「2回目のがんは発見されやすい」理由をお示ししましたが、逆のこともいえます。「定期的に病院に通っているから大丈夫」という過信が、二次がんの早期発見を妨げている可能性があるのです。

がん治療後の定期的な経過観察で医師が見ているのは、がんがあった臓器やその周辺に転移・再発がないかどうかや、治療による回復の状態などで、かかったがん“以外”のがんの状態をチェックしているわけではありません。つまり、乳腺外科に半年ごとに通い、マンモグラフィと腫瘍マーカーを受けているからといって、がんの検査は万全、ではないのです。

これは専門医の怠慢ではなく、専門分化した医療の構造的な帰結です。

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