従来のハイブリッドとは、明らかに一線を画したフィーリングだ。「コントロール性だとか安定感をしっかり持ちながら路面と対話できることを両立させたい」とは千足CEの言葉で、なるほどと思う乗り味だ。
もうひとつ感心させられたのは、軽井沢インターチェンジで降りてから碓氷バイパスの狭い屈曲路を走ったとき。ステアリングフィールは正確で、かつ車体の反応がよく、大きさを感じさせない。コンフィデントという概念がわかった気がする。
操作感はスポーティすぎず、まことに上手にキャラクターが設定されている。じつは、千足CEをはじめとする開発陣が腐心したのが、冒頭でも触れたように、新しいレクサス車のキャラクターづくりだったという。
ESらしさを考え抜いたキャラクターづくり
「これからのラグジュアリーって何だろうって考えたときに、(加速性のような)スペック競争ではないと思うんです。レクサスでしか感じられない、誰の真似もしていない“体験”。そのためにレクサスを求めていただきたい」。そういうクルマにしたかったと語る。
「今は社会全体にヒエラルキーがなくなってきたと思うんです」と千足CEは言う。「会社でも、社長、専務、常務がいてとか(いわゆる縦割り構造)。ところが、最近の考えでは、仕事は役割だと言われるようになっています。別に上とか下とかじゃなくて、役割責任が違う」。
その会社組織論のような思想が、レクサスが考えるこれからのラインナップにも適用できると千足CE。従来は、サイズ、価格、スペックと、ラインナップにはヒエラルキーが存在したが、今はその考え方はない、と言う。
「ESのディメンションにしても、従来だったらLSがあるので、そこに迫るようなパッケージは許されなかったと思うんですよね。今は、LSにはLSの役割、ESにはESの役割があるから、車体の大きさ(は優先課題)ではないっていう考えを、みんながシェアできるようになったと思うんです」


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