トヨタ中国の主導の下、一汽トヨタと広汽トヨタは25年夏以降、中国国内の一部の地方都市で、販売チャネルの共有化を試験的に進めている。中国で両社は「南北トヨタ」と呼ばれ、統合が実現すれば全国に地盤を持つ大型合弁自動車メーカーが誕生し、販売チャネルの統合などにより合理化を進めやすくなる。
26年1~8月のトヨタ自動車の中国販売は前年同期比19%減となった。
現地開発によるEV(電気自動車)の投入などにより、盛り返しつつあるとはいえ、EVやPHV(プラグインハイブリッド車)の面で出遅れた外資メーカーは、中国市場で厳しい状況に置かれている。設備稼働率や経営資源の集中といった要素を踏まえると、20年以上続いてきた「南北トヨタ」の2社体制がどのように変化するかが、今後の重要な焦点の1つとなる。
広汽側キーパーソンが不在に
注目すべきはトヨタ合弁の人事だ。財新の取材によれば、広汽集団が今回の合意を公表する数日前、広汽トヨタの党委員会書記兼執行副総経理(副社長に相当)である文大力氏が異動となり、現在「連絡が取れない」状態にある。
文大力氏は広汽トヨタの草創期からの幹部であり、定年間近だ。広汽集団が広汽トヨタを設立した際には、グループ内のもう1つの日中合弁会社である広汽ホンダから、重要な人材が支援に派遣され、文大力氏もその1人だった。
関係筋は、広汽トヨタの中国側のキーパーソンが不在になったことで、「南北トヨタ」提携の過程では、一汽トヨタ側の発言力が相対的に強まる可能性があると指摘する。
また、一汽トヨタをめぐる今回の取引はほんの端緒にすぎず、二大国有自動車メーカーのさらなる再編が進む可能性も否定できないとの見方もある。
(財新記者:翟少輝)
※中国語原文の配信は9月15日


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