しばらく過ごすうち、あることに気づいた。その日は仲間4人で訪れたのだが、いつものようにワインバルか居酒屋に入ったとすれば、まず酒とおつまみを頼み、その後にお腹にたまる料理を追加し、一通り満足したら最後にスイーツでも、という流れになるだろう。しかし、たくさん飲みたい人、飲むのは少しでいい人、がっつり食べたい人、お腹は空いていないのでデザートだけでいい人と、求めるものがそれぞれ違っていたとしたら、そんな「いつもの作法」は余分なものだらけということになってしまう。
でも、フードコートであれば、その余分がカットできる。飲みたい人はそれぞれ自分のペースでバーからお酒を運べばいいし、食べたい人は最初からご飯ものを頼めばいい。もちろん、いきなりデザートを選ぶのも自由だ。メンバーがそれぞれが望むオーダーができるのだから、実は効率的・合理的と言えるのではないか。
「割り勘負け」なし。ソバキュリアンも納得
フードコートならではのメリットが、もう一つある。「割り勘負け」対策だ。飲み会の場に、酒が飲めない・飲まない人がいた場合、支払いを単純に割り勘されると、飲んでない人が損した気分になる。それを「割り勘負け」と称するらしい。それはそうだろう、ソフトドリンクを2杯程度しか飲んでいない人と、次から次へとお代わりを重ねる酒豪とが、同じ支払いだと言われれば、それは不公平ではともやもやする。
しかし、タイムアウトマーケットではそんな心配はない。飲みたい人がバーに行って好きなアルコールを注文し、その場で支払う。キャッシュ・オン・デリバリーならぬ、キャッシュレス・オン・デリバリー方式だ。なお、飲みたい人にも親切だ。ハイボールを頼みたいのに、他の人に合わせてワインのボトルを入れて付き合う必要もない。その場払いだから割り勘もなしで、自分が飲んだ分だけの明朗会計だ。
最近は、あえて飲まない選択をするソバキュリアンの若者が増えていると聞くが、個人個人でドリンクを選ぶなら上司に無理強いされずに済む。自分のペースで何を食べたいかを決め、好きな飲み物を選び、かつ支払いは自分の分だけその場で支払う――合理的な会食を望む人にはぴったりではないか。
ちなみに、一杯ずつアルコール代を支払っていると「ちょっとこの辺にしておこうか」とブレーキがかかる効果もあった。つい宴席で飲み過ぎてしまう人にもお勧めしたい。


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