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記者クラブに所属するメディアが、役所が困るような内容のスクープを報道すると、後でその社だけ情報が提供されず、その媒体だけに記事が載らなくなる、いわゆる「特落ち」となる。
視聴者や読者から見ればどうでもいいことだが、記者クラブ所属のメディアにとっては面目丸つぶれの一大事だ。だから記者クラブは当局が困ることは報じず「書かないこと」で恩を売り、その見返りに独占的な情報提供をされている。これは癒着関係だ。今回主として防衛省での実例を挙げていく。
記者クラブが独占しているのは記者会見だけではない。防衛省では内局や各幕僚監部が行うレクチャーや事務次官との懇談会などがあるが、これらは記者クラブの記者しか参加できない。
取材機会をクラブが独占でも専門性は低レベル
つまり、記者クラブは取材機会をほぼ独占している。そしてブラックボックス化した取材機会を利用して、当局と癒着している。本来こういうレクチャーは専門記者こそ参加すべきものだと考える。
さらに言えば、記者クラブの記者は専門知識が低い。それはその専門の知識があるから防衛省に配属されるのではなく、単に会社の人事で配属されているだけだからだ。
そして通常、数年で別なところに転属していく。これで専門知識が身に付くわけがない。「軍事専門記者」ではなく、単に「防衛省を担当」している記者なのだ。
無論、筆者が所属するような軍事専門メディアと、一般市民を読者とする新聞やテレビでは求められる知識の深さは違う。それにしても、記事を読むと書き手の知識の低さが目に付いてしまう。とくに、事故が起きた場合などの質問のレベルはひどいものだ。
その一方で、2007年に発覚した収賄事件・山田洋行事件で当時の守屋武昌・防衛事務次官が逮捕されたときは、記者クラブ所属のメディアから毎日、筆者のところに「取材」が舞い込んだ。
義理はないのだが、毎日声が枯れるまで説明した。本来彼らが知っておくべき基本的な情報を知らないから、筆者のところに聞きにきたのだ。何のために防衛省の取材機会を独占してきたのか。
さらに問題なのが、実は防衛省や自衛隊には軍事の常識が欠如していることだ。
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