また、老化のスピードをゆるやかにするエイジングケアにおいても、睡眠はもっとも重要な生活習慣のひとつです。もちろん睡眠時間も大切ですが、あわせて重要なのが、毎日決まった時刻に寝て、決まった時刻に起きるという規則正しい睡眠リズムです。
私たちの体には、時計を見なくても「朝になった」「夜になった」を判断する仕組みが備わっています。これが「体内時計」です。体内時計は、睡眠と覚醒のリズムだけでなく、体温や血圧、心拍数、ホルモンの分泌、食欲、血糖値など、体のさまざまな機能を1日の時間の流れに合わせて調整しています。
寝る時刻や起きる時刻が毎日ばらばらだと、体内時計は乱れやすくなります。体内時計が整っていると、夜になると脳から"眠りを促すホルモン" である「メラトニン」が十分に分泌されます。メラトニンは睡眠リズムを整えるだけでなく、血圧の日内リズムにも深く関わっています。
この研究のように、毎日同じ時刻に寝る習慣を続けると、夜間に光を浴びる時間が減って体内時計が整いやすくなります。その結果、睡眠中には血圧が下がりやすくなると考えられています。一方、体内時計の乱れが慢性化すると、体には酸化ストレスがかかりやすくなります。それに伴って、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌や交感神経の働きが活発になり、血圧が高い状態が続きやすくなります。
毎日決まった時刻に寝起きすることで体内時計を整えれば、こうした変化が抑えられ、慢性的な血圧の上昇を防ぐことにつながる可能性があります。
「悪夢」を頻繁に見る人は高血圧の傾向が高い
悪夢を頻繁に見ており、その苦痛の程度も強い人は、そうでない人に比べて、高血圧や心臓の問題があると答える傾向が強いことがわかりました。
アメリカの退役軍人3468名を対象に、悪夢の頻度や重症度と、高血圧や心臓の問題との関連を調べた研究です。悪夢を頻繁に見たり、症状が重かったりする人では、高血圧や心臓の問題があると回答する割合が高いことがわかりました。
睡眠には、「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の2種類があり、この2つを約90~120分周期で繰り返しながら眠っています。ノンレム睡眠には、「N1」「N2」「N3」と浅い眠りから深い睡眠まであり、そのうち「N3」が深い睡眠に当たります。レム睡眠は、脳は活発に働いている一方で、体は眠っている状態です。


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