夢は主にレム睡眠中に見ます。レム睡眠はひと晩に4~5回ほど訪れ、朝方になるにつれて長くなります。睡眠が浅いときや、ストレスや不安が強いとき、新しいことを学んだ日、感情が大きく動いた日、睡眠時間が長い日などは、夢を見やすくなることがあります。
睡眠中にあらわれる「脳の健康状態」を映し出すサイン
レム睡眠中は、自律神経の働きが不安定になりやすく、心拍数や血圧が変動し、交感神経も活発になります。
こうした変化は通常であれば一時的なものですが、悪夢を頻繁に見たり、強いストレスを伴う夢が続いたりすると、夜間の交感神経の活性化が繰り返され、血圧や心臓への負担が大きくなる可能性があります。
そのため、悪夢を頻繁に見ることは、高血圧や心血管疾患との関連が指摘されているのです。
認知症やパーキンソン病のない中高年者を対象とした3つの大規模研究では、中年期(平均50歳)に週1回以上悪夢を見る人は、ほとんど見ない人に比べて、その後の認知機能低下のリスクが3.99 倍高いことがわかりました。
また、高齢期では、週1回以上悪夢を見る人は、悪夢をほとんど見ない人に比べて、認知症を発症するリスクが2.21 倍高いことが報告されています。
悪夢を頻繁に見る人では、感情のコントロールに関わる前頭葉など、記憶や感情に関係する脳の働きが変化している可能性があります。
悪夢は単なる睡眠中の出来事ではなく、脳の健康状態を映し出すサインのひとつである可能性があります。睡眠の質やストレスだけでなく、脳の健康にも目を向けることが大切です。



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