習慣的に昼寝をする人や、30分以上の昼寝をする人は健康リスクが高いことが報告されました。一方、30分未満の昼寝では、このようなリスクの明確な上昇は認められませんでした。
なぜ長い昼寝が健康リスクにつながるのでしょうか。その理由のひとつとして考えられているのが、体内時計の乱れです。30分以上眠ると深い睡眠に入りやすくなり、体内時計が乱れたり、夜の寝つきが悪くなったりすることがあります。
睡眠は、体を休めるだけの時間ではありません。睡眠中に、脳にたまった老廃物の除去や記憶の整理、ホルモンの分泌、細胞の修復など、健康を維持するために欠かせない働きが行われています。夜間の睡眠の質が低下すると、こうした働きが十分に行われず、自律神経の乱れや血圧や血糖値、代謝の異常を招き、さまざまな病気のリスクが高まる可能性があります。
また、昼寝をしないといけないほど日中眠いことにも問題があるかもしれません。睡眠時間が足りない、睡眠時無呼吸症候群やうつなどで睡眠が浅くなっている可能性もあります。
実際に、スペインの減量クリニックに通う18~65歳の成人3275名を対象とした研究では、30分以下の昼寝をする人は、収縮期血圧が120mmHg以上である可能性が21%低いことが報告されました。一方で、30分を超えるシエスタを習慣にしている人では、BMIや腹囲、空腹時血糖値、血圧が高く、メタボリックシンドロームに当てはまる可能性も41%高いことが示されています。
「毎日同じ時刻に寝る」ことが血圧の上昇を防ぐ
高血圧患者が2週間「毎日同じ時刻に寝る」習慣を実施した結果、24時間の平均血圧(特に夜間の血圧)が有意に低下しました。
アメリカのオレゴン健康科学大学の研究によると、高血圧(血圧130/80~ 160/100mmHg、または降圧薬を服用中)で、睡眠障害やほかの慢性疾患がない中年男女11名(男性4名/ 女性7名、平均52.7歳、平均BMI32)を対象に、最初の1週間は普段どおりの生活を送り、その後の2週間は毎日決まった時刻に就寝する生活を続けてもらいました。
その結果、収縮期血圧は平均4mmHg、拡張期血圧は平均3mmHg 低下し、就寝時刻を一定にすることが血圧の改善につながる可能性が示されました。


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