さらに、開発者がAPIでライブアクティビティの優先度を指定できるようになった。いちばん重要なものが、中央の拡大表示エリアに来る仕組みだ。たとえば乗り換え案内とフードデリバリーとタイマーが同時に走っていても、今いちばん見たい情報が押し出されずに残る。地味だが、毎日効いてくるタイプの改善だと思う。
自社サービスのアプリを持つ企業にとっては、無視できない変化でもある。ユーザーの画面上で常時見えている「一等地」の広さと、そこに割り込む優先度の決め方が、iOSとAndroidで違う設計思想のもとに整備されつつある。どちらのプラットフォームでどう見せるかは、これから設計項目になっていく。
20万円を払う価値はあるか
価格の話をしよう。iPhone 18 Proは256GBモデルが税込み21万9800円(Apple Store)。iPhone 17 Proの発売時価格も同じ256GBで17万9800円だったので、単純に並べると4万円の値上げに見える。17 Proは26年7月の価格改定でいったん19万4800円まで引き上げられており、その時点での実質的な差は2万5000円だった。もっとも17 Pro/Pro Maxは、18 Pro発表にあわせた9月10日の価格改定でApple Storeのラインナップからすでに姿を消している。つまり今は、店頭で両者の価格を並べて比べること自体ができない状態にある。
そのうえで、筆者の正直な結論はこうなる。単純に「開放でボケた写真を撮りたい」だけなら、17 Proで十分だ。スタバのドリンクを撮り比べて痛感したように、17 Proの開放値の完成度はかなり高い。光学で攻めるiPhoneやかつてのGalaxy/Xiaomiと、計算処理で攻めるPixel。どちらのルートを選んでも、開放のボケという到達点だけを見るなら、もう大きな差は出にくい。
18 Proに20万円を払う価値があるのは、「あえて絞る」という新しい引き出しに惹かれる人だ。ƒ/4まで絞りつつ奥はほどよくボカす、あの一枚は17 Proでは絶対に撮れない。人と違う写真を撮りたい、普段撮れない写真を撮りたい――そういう欲がある人にとっては、買う理由になる。ただし、同じ引き出しを持っていたXiaomiが1世代で手を引いたという事実も、頭の片隅に置いておきたい。この機能が定着するかどうかは、使う人がどれだけ操作の手間をのみ込めるかにかかっている。
逆に、そこにこだわりがない人にとって、カメラの進化は決め手にならないと思う。操作パネルまでの導線は長く、レンズごとに変えられる項目が違うので頭を切り替え続ける必要がある。速いシャッタースピードが実質的に使えないのも、期待して買うと肩透かしを食う部分だ。
ただし、カメラに興味がない人にも効く進化がひとつだけある。バッテリーだ。小さいほうのProが去年のPro Maxに肉薄する持ちを手に入れたというのは、誰にとっても分かりやすい得になる。カメラで迷っている人こそ、そこを天秤に載せてみてほしい。


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