
時間割で一律管理されていた高校までとは異なり、大学では自分で履修登録を行わなければならない。学校からのお知らせも、担任から詳細に共有されることはなく、学習管理システム(LMS)やメールで送られてくる情報を自分で管理する必要がある。こうした環境変化に対応できず、大学に入ってからおかしいなと感じ、自分で発達障害に気づく学生も少なくないという。
筑波大学「対象は全学生、3層の支援体制で学生を支える」
筑波大学ではそんな悩みを抱えた学生が駆け込める窓口がある。それがヒューマンエンパワーメント推進局(以下、BHE)だ。障害学生を支援する窓口で、本人やその家族、教職員からの相談を受け付けている。BHEの中にあるアクセシビリティ支援チームの教員と教職員合わせて20名が協力し、学生の支援にあたっている。
BHEでは「すべての学生は多様な発達特性を有する」という考え方で支援を行っており、その支援は①事前的改善措置(ユニバーサルデザイン)、②教育的支援(自助スキルの向上)、③合理的配慮(教育環境・調整)の3層で構成されている。
支援の入り口とも言える①事前的改善措置(ユニバーサルデザイン)は、障害の有無にかかわらず、筑波大学のすべての大学生、大学院生が対象だ。具体的な支援策としては、啓発漫画や支援情報配信サービスLSB(Learning Support Book)、チャットボットなどがある。
LSBは、発達障害のある人の独自な視点などに関する情報、学業や生活に役立つ情報を提供するもの。ノートの取り方やタスク管理、試験対策、忘れ物を防ぐ方法といった内容が盛り込まれている。
2層目の支援は、②教育的支援 (自助スキルの向上)だ。具体的な支援策として、専門スキルを持つスタッフによるスタディスキル・コーチング(学業に関する個別面談)、BHE主催のグループ活動、ツールの貸し出しなどがある。ノイズキャンセリングイヤホンや紛失防止タグ、録音機能付きデジタルペンなどのツールは限りがあるため、BHEに支援申請をした学生が対象だ。


※ログイン後、コメント入力が可能です。