この蔵でしか造れない酒を造ることと、蔵が絶えないよう互いに助け合うこと。小さな蔵が生き残る条件を、義大さんは、内と外の両方から固めようとしている。
働く人が誇りに思える蔵に
藤井酒造の酒は、6割ほどが地元広島で消費され、残りの4割は日本全国、さらには海外で飲まれている。直近の売り上げは、約2億円だ。
「酒造りに携わる人の収入は、全国レベルで見るとあまり高くないのが現状です。この現状を変え、藤井酒造に勤めれば稼げる、という構図ができれば、働く人たちのモチベーションが上がります。藤井酒造で働きたい、藤井酒造で働いてよかった、と思ってもらえるようにするのが僕の仕事です」(義大さん)
そのために、今後は蔵付き酵母による醸造を軌道に乗せ、井戸を掘って新たな水源を確保し、よい米を作ってくれる農家との関係をより密にしたい、と微笑んだ。
日本人が日本を誇りに思える仕事をしたい。アメリカ留学中に固めた決心を、義大さんは少しずつ形にしている。


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