めったに使わないものは、買わずに借りればいい。自動車もキャンプ用品も、ゴルフクラブもスノーボードもいまはレンタルできる。車を持てば駐車場代がかかる。道具を持てば収納場所がいる。そのために広い部屋まで借りたら、使っていないもののために毎月お金を払うことになる。持たないだけで、こうした固定費はまとめて消せるのだ。
お金を使うときに見るべきは値札ではない。どれだけ使うかだ。高くても毎日使うものなら安い。安くても使わないものなら高い。
値札だけを見るな。回数で割れ。買っていいものといけないものは、その割り算ひとつで見分けられる。
「時間」はお金で買え
世界一の富豪イーロン・マスクの資産は100兆円を超える。わたしの資産とは比較にならないし、あなたとも桁がいくつも違うだろう。
でもたった1つだけ、マスクとわたしとあなたが完全に平等なものがある。1日が24時間だということだ。世界一の金持ちも、今日という日を25時間に延ばすことはできない。過ぎた1時間を巻き戻すこともできない。
平等なのは、量までである。中身はまるで違う。マスクは家事をしない。レジにも並ばない。予約や手続きも自分ではやらない。面倒な作業はお金を払って人に任せたり自動化している。そうして浮いた時間を自分のやりたいことに使っている。
時間そのものは増やせない。でもお金を使えば、その時間を何に使うかは変えられるのだ。しかもそのために大富豪になる必要はない。少しお金を使うだけで、自分で「時間」はお金で買えやらなくていい作業はいくらでも減らせる。
いちばん手っ取り早く、効果ばつぐんなのが家事の自動化だ。
ドラム式洗濯乾燥機、食洗機、ロボット掃除機。この3つをそろえれば1日1時間は簡単に浮く。年間で365時間、まる15日ぶんだ。価格は3つ合わせても40万〜50万円。高い?5年使うとして、浮く時間1時間あたり300円以下だ。その金額で洗濯物を干す、皿を洗う、床に掃除機をかけるといった作業を自分の手から外せる。
買い物にかかる手間もお金で減らせる。ネットスーパーや食材宅配サービスを使えば、スーパーまで行って商品を選び、レジに並んで持ち帰る作業を省ける。配送料はせいぜい数百円だ。
パソコンのなかの雑用はAIに任せればいい。ChatGPTやClaudeに資料を読ませて要点をまとめる。メールの下書きをつくらせる。長い文章から必要な情報を抜き出す。外国語を翻訳する。企画のたたき台を出させる。この手の作業はAIにとっては朝飯前だ。
AIを使い倒していると無料プランではすぐ上限が来る。でも、こういった雑務をAIに任せれば、有料版に月数千円払ったところですぐ元は取れる。人間がゼロからやる必要のない仕事は、どんどんAIに投げればいい。
AIにも任せにくい専門的な仕事は、その道のプロに頼めばいい。たとえば確定申告。税金の知識も大してなく、計算が苦手な人が領収書の山と格闘すれば週末が丸ごとつぶれる。それが税理士に頼めば数万円で終わるのだ。
申請や手続きにかぎらない。たとえば副業をはじめて、チラシやロゴのデザインが必要になったとしよう。心得もないのに自分で捻り出す必要はない。得意な人に数千円から発注できるクラウドソーシングサービスがいくらでもある。
苦手な作業を歯を食いしばって自分でやるのは美徳でもなんでもない。あなたが苦手なことに溶かしている数時間を、得意なことや稼げることに充てたらいくら生むか。プロに払うお金はその機会損失に比べればはるかに安い。しかも自分でやるより仕上がりが良くて速いのだ。


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