大きな特徴は、数々の航空機技術を投入したボディワークだ。とくに目を引くのが、スライド式のオープンルーフ。まるで戦闘機のコクピットのように、ボディ上部をスライドさせ乗降するという、当時としては奇抜なアイデアを採用した。
車体には、アルミ製の二重モノコックを採用。モノコックとは、クルマのボディと骨格(フレーム)を一体化させた車体構造で、車体を軽くできるなどのメリットがある。当モデルでは、上下アルミ製フレームの間に樹脂を入れた二重構造とすることで、高い強度と軽さの両立を図っている。
ボディ下部は、ラウンドさせることで一部分が出っ張った形状とした。高速走行時などに、走行風で車体を地面へ押しつけるダウンフォースを発生させ、走行安定性を向上させるためだ。さらに、ヘッドライトの透明カバーも空気抵抗を低減するために装着した。
これらにより、パブリカスポーツは近未来的な印象もある独特のフォルムを実現。前述のとおり、62年の第9回全日本自動車ショーで披露され、大きな注目を集め、市販化を後押し。65年のスポーツ800へとつながっていく。
市販車として登場した「トヨタ スポーツ800」
一方のスポーツ800は、パブリカスポーツの航空機技術などを継承しつつ、コストダウンなどを図ることで、量産化を実現した大衆向けスポーツカーとして登場した。トヨタにとって初の市販スポーツカーでもある。
2シーター(2座席)の車体は、全長3580mm×全幅1465mm×全高1175mm、ホイールベース2000mm。パブリカスポーツは全長3570mm×全幅1465mm×全高1171mm、ホイールベース2000mmなので、スポーツ800は全長で10mm長く、全高で4mm高いだけ。両モデルは、ほぼ同様のコンパクトな車格となっている。


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