近い将来、家族や自分が介護施設で暮らす──。高齢化が進む日本では現実的な選択だ。しかし、介護施設等で介護を担う人材は圧倒的に不足しており、戦力として期待されているのがミャンマーやネパールなどからの外国人介護人材である。諸外国との人材獲得競争も起こりつつある現状を取材した。
ベトナムを上回るミャンマーからの介護人材
今、外国人介護人材を採用する介護施設が全国的に増えている。特定技能だけでも、6万7871人が介護分野で働く(※A)今、ミャンマーとネパールには、日本で働く介護人材を育てる学校がある。それが、Asian Unity Japan Technical Intern Training Centre(エイジアン・ユニティ日本技能実習生トレーニングセンター:以下エイジアン・ユニティ)だ。
同校は日本語学校ではなく、「日本で働くために必要な知識や技術、文化を学ぶ学校」。文化も生活習慣も異なる日本で生徒が不安なく働けるよう、日本の介護ベッドやトイレ、お風呂、車椅子などで実習を行うほか、生徒は毎日、日本語で日記を書いて提出する。日本から求人があると、校長や教員が「この生徒なら大丈夫」と認めた生徒だけが面接を受けられるようになっている。その教育の詳細は前編に詳しい。
この学校を設立したのは、旅行業界で現地スタッフの教育に携わってきた野村幸憲氏だ。2025年には吟遊詩人株式会社を日本に設立。
同社は有料職業紹介事業許可を受けており、特定技能外国人の支援を行う登録支援機関として、エイジアン・ユニティの生徒と、外国人介護人材を必要とする介護施設や会社をつなぐ存在だ。しかし、そもそもなぜ野村氏はミャンマーやネパールに学校を作ったのだろうか。
外国人介護人材といえば、ベトナムやインドネシアのイメージが強い。実際、特定技能の介護人材で最も多いのはインドネシア(2万1139人)だが、急増するミャンマー(1万9803人)が続き、かつて最も多かったベトナム(1万401人)の2倍近くまで増えている[図1]。
ネパール(6013人)は人数だけ見るとそれほど多いとはいえないが、特定技能の中で介護を選ぶ割合が49%と高く、ミャンマーの45%を上回っている(※A)。


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