「ミャンマーは敬虔な仏教徒が多く、『悪いことをしたらバチが当たる』という価値観を持っています。ヒンドゥー教徒が多いネパールの人々は『あちこちに神様がいて自分を見ている、だから悪いことはできない』という考えを持っており、日本の神道や価値観に通じるものがあります。2つの国の方にとって日本は通じ合う部分が多いことに加え、安心安全であることもポイントになっています」
中には、他国で働いてから日本で働くことを希望する介護人材もいるそうだ。視点を変えれば、日本の介護施設が職場として安心安全だと感じられなくなったり、「気持ちが通じ合えない」と思われたりすれば、ミャンマーやネパールからの外国人人材に選ばれなくなる可能性もあるだろう。
「介護人材は、投資かコストか」視点の二極化
介護施設には、利用者3人に対し介護職員を1人以上配置するという基準が設けられおり(※C)、マンパワーが必要な業界だが、無限に職員を増やすことはできない。その上で、人材をどう捉えるか。その視点が二極化していると野村氏は指摘する。
「人材確保を投資とみなすか、コストとみなすかで介護施設の経営視点は異なります。投資と捉える施設はお金をかけて良い人材を確保し、採用後も育てようとするのです」
特定技能も技能実習も、期限までに介護福祉士の国家資格を取得すると、在留資格を「介護」に変更できる。そのため、研修を行うなどして、外国人材の資格取得を応援する施設もあるという。
一方、コストとみなす施設は、人材募集の費用をできるだけ抑え、育成にも投資はしない。
日本の企業に外国人材を紹介する事業者は国内外で増えている。紹介事業者の中には、日本の介護施設や企業から求人があると、都度、SNSなどインターネットでその施設への就職希望者を集めて日本の介護施設や企業に紹介するという会社も多いようだ。
このやり方は効率がいい反面、紹介事業者(送り出し機関)が、希望者の介護に関する知識やスキル、日本語のレベル、人物像などを把握できないというデメリットがある。希望者側も、介護の仕事を十分に理解しないまま応募し、仕事のミスマッチが起こる恐れがある。


※ログイン後、コメント入力が可能です。