世界の中で日本だけ例外として魚が獲れなくなっている状況を解説した記事『「漁師不足」でも「魚離れ」でもない…世界で魚が増えているのに「日本だけ」減り続ける"本当の理由"』を前回発信しました。我が国では、魚が減っていく本当の理由についての誤報がたくさんあります。そこで客観的かつ明確に分かるように世界銀行やFAOといった国際的な機関から、日本がどのように見られているか、数字で解説しました。
さまざまな意見・考え方があってしかるべきです。しかしながら「前提」が異なっていると話は別です。これまで全国から水産資源管理に関して「なぜ何をどうするべきかが、これだけはっきりしているのに進まないのですか?」と聞かれ続けています。マスコミからの問い合わせも増えています。その理由は魚が消えていく「前提」が、誤報によって捻じ曲げられてしまっているからです。このため科学的根拠に基づく数量管理があまり進んでいません。
学会などでは、魚が減り続ける今の日本の資源管理を自画自賛した方が、行政が何もしない理由になり得るので受け入れられやすい面があります。業界紙をはじめ、ミスリードや誤った記述が数多く見受けられます。研究者からは間違いとわかっていても言えなかったり、同調圧力があったりする話を何度も聞いています。しかしながら、そのために魚が減って地方が疲弊していき、その代償を払うのは国民です。
サンマ資源量が昨年の6割減の43万トンに減少
筆者は、水産物の買い付けを通じて、水産業を成長産業にしている国々をはじめ世界各国を訪れ、資源管理の現場を見てきました。このままだと、「これまでの海水温上昇・外国漁船が悪いなどといった報道は何だったのか」「なぜもっと早く正しい対策をしてこなかったのか」と後悔することになります。時計の針は元に戻りません。多くのミスリードに気付けるよう、国際的な視点で資源管理について理解を深める必要があります。
2026年8月10日にサンマの棒受け網漁が解禁されて主要漁場である公海での操業が始まりました。
昨年は、魚体が大きく水揚げが比較的多かったと記憶されている方は少なくないかと思います。ところが今年の資源調査では、資源量が今年の漁獲対象になる海域(1区と2区)で昨年の6割減の43万トンに減少していてサイズも小型化という結果になっています。


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