「朝から食べられて、飽きずに、何度も食べたくなる朝ラーメンって何なんだろうと考えたんです」
毎日食べられる「朝ラーメン」
そこで改めて目を向けたのが、日本の朝食だ。焼き鮭、納豆、玉子。どれも、特別な食材ではない。しかし、毎日食べても飽きない。
「朝食で愛されているものって、毎日食べても飽きないじゃないですか。なんとなく定着したように見えるけど、そこにはちゃんと理由があるんですよ」
この発想が参厘舎の朝ラーメンにつながった。
「鮭もそうだし、納豆もそう。玉子も毎日食べられる。それをラーメンと合わせたらどうなんだろうって。毎日食べられる朝食を、ラーメンにしてもいいんじゃないかと思ったんです」
ここには、単に「朝からラーメンを食べてもらおう」という発想以上のものがある。三田さんが考えているのは、ラーメンそのものを朝食の選択肢にすることだ。
「ご飯もいいけど、麺もいいねっていうところを提案したい。そば屋には朝からあんなに人がいるのに、ラーメン屋はあまりやっていない。だったらうちがやってやろうと」
参厘舎がやろうとしているのは、朝から食べられるラーメンではなく、「朝に食べるものとしてラーメンを定着させる」ことなのだ。
そして、参厘舎の朝ラーメンを語るうえで欠かせないのが「松屋」だ。三田さんは、チェーン店の中で「一番好きなのは松屋」と言うほどの松屋好きだ。上京して最初に働いたアルバイト先も松屋だった。
「週6でアルバイトに入っていて、休みの日まで松屋に食べに行っていたくらい好きだった。1日3回食べられるじゃないですか。朝、昼、晩で違うメニューを食べられる」
その思いは、現在の会社「松富士食品」の名前にも込められている。
「日本一のつけ麺屋を作って、松屋みたいな会社を作る。それで会社の名前に『松』を入れたんです」
そして現在、松富士食品は松屋グループの傘下に入っている。この関係は、単なる企業同士の取引という言葉では片付けられない。三田さんは10年以上前から松屋の経営陣と交流があり、「松屋のような会社を作りたい」と語り続けてきた。


※ログイン後、コメント入力が可能です。