「学生時代のバスケット部の背番号は6番でした。それ以降もずっと6がラッキーナンバーだったんです」
その「6」から生まれた六厘舎。そして、その次に温めていた名前が「3」だった。
濃い味のラーメンは年に2回食べてもらえればいい
では、「参厘舎」は六厘舎と何が違うのか。三田さんの説明で非常に興味深いのが、六厘舎そのものに対する自己分析だ。
「六厘舎って、強いようで一番脆いブランドなんですよ」
意外な言葉だ。
六厘舎といえば、濃厚な動物系と魚介系のダシを合わせた、強い味わいのつけめん。その濃厚さこそが最大の魅力だ。しかし、それは同時に弱点にもなるという。
「濃い味のラーメンって、頻繁には食べたくならないんですよ。六厘舎は年に2回来てもらえればいい」
もちろん、六厘舎を何度も食べるファンはいる。それでも「日常的に毎日食べる」という性質の食べ物ではない。だからこそ六厘舎は、東京駅や東京ソラマチなど、目的地として人が集まる場所に限定して出店してきた。
一方で、「いつでも食べられるつけめん、ラーメン」を考えたときに生まれたのが「舎鈴」だった。
「舎鈴は、六厘舎のブランドを守るというよりも、一般にいつでも食べられるつけめん、ラーメンを考えたときにできた答えなんです」
六厘舎は強烈な個性を持った「目的地」の一杯。舎鈴は、もっと日常に寄り添う一杯。
では、参厘舎は何なのか。その答えの一つが「朝」だった。
参厘舎では朝7時からラーメンを提供する。だが、これも今回突然始めたものではない。三田さんが東京駅の六厘舎で朝ラーメンを始めてから、すでに15年以上が経つ。
「朝の時間にどうラーメンを根付かせるかっていうのは、ずっと考えてきたんです」
朝でも食べられるように、スープをライトにしようという考え方は当然ある。しかし、三田さんが考え続けてきたのは、もっと根本的なことだった。


※ログイン後、コメント入力が可能です。