朝晩が少しずつ涼しくなり、夏の暑さが和らいできました。「やっと過ごしやすくなった」と感じる一方で、「なんとなく体がだるい」「朝起きても疲れが取れない」「以前より体力が落ちた気がする」という方も多いのではないでしょうか。
特に今年は昨年のような厳しい猛暑というより、暑くなったり涼しくなったり、雨や曇りの日が続いたりと、天候が安定しない時期が多かったように思います。このように気温や湿度、気圧などが大きく変化する状況では、体はそのたびに環境に適応しなければなりません。
こうした変化が続くことで自律神経に負担がかかり、「秋ばて」が起こることもあります。
秋は冬に備える準備期間
漢方では、季節の変化に合わせて体の状態も変化すると考えます。
秋は夏に消耗した体を立て直し、これから迎える冬に備える大切な時期です。この時期に「秋ばて」が長引き、十分に回復できないでいると、冬を乗り切るための体の土台づくりがおろそかになります。
その結果、漢方でいうところの「腎」にも影響してしまいます。
漢方でいう「腎」とは、西洋医学の腎臓そのものを指す言葉ではありません。
西洋医学の腎臓は、血液をろ過して尿を作り、体内の水分や電解質などを調整する重要な臓器ですが、漢方の腎は、それよりもう少し広い意味を持っています。腎には、生命活動の根本となる「精(せい)」が蓄えられており、成長や発育、生殖、老化など、生命の根本に関係するとされているのです。
そのため、腎が弱ると疲れやすい、腰や膝が弱る、白髪や抜け毛が増える、耳鳴りがする、冷えやすいなど、さまざまな変化が現れると考えます。


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