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ビジネス #地域金融「勝者と弱者」

金融庁銀行第二課長が「地銀」に迫る人口減少時代の経営改革…利上げの追い風が吹く今こそ、預金が細る将来に備えよ

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銀行第二課長の今泉氏は「高金利定期は解決策にならない」と預金戦略に警鐘を鳴らす(撮影:梅谷秀司)

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日本銀行の利上げを背景に、金融機関の業績が大きく伸びている。一方、金利上昇で債券の評価損が膨らみ、その処理で赤字決算や公的資金の注入に至る地域金融機関も出てきた。相続や金利競争による預金流出も重い課題だ。これから人口減少が加速する地域では、金利上昇の追い風が続くうちに、将来に備えた経営改革を進められるかが問われている。
金融庁も監督の軸足を変えた。8月3日から適用を始めた改正後の早期警戒制度では、足元の経営実態のみならず、将来の人口減少や金利変動なども踏まえて金融庁が設定した「合理的なシナリオ」に基づき、持続的な収益性や健全性、さらには経営計画の妥当性などを検証する。
この制度は、金融機関の自己資本比率が最低所要水準を下回る前に経営改善を促す仕組みで、場合によっては業務改善命令が発出される。金融庁は、人口減少で貸し出しと預金の両面が細る地域金融機関のモニタリングをどう進めていくのか。金融庁銀行・証券監督局銀行第二課長の今泉宣親氏に聞いた。

人口減少を織り込む「監督」へ

――早期警戒制度は2019年にも「将来にわたる収益性と健全性の確保」という目線を導入しています。なぜ、いま再び見直す必要があったのでしょうか。

もともと早期警戒制度は、ある一時点のデータに基づいて金融機関の経営状況を見るものだった。だが、地域の金融仲介機能をしっかりと維持していくには、「将来にわたる収益性と健全性の確保」が重要と考え、19年にその目線を導入した。

ただ、19年の改正で導入した将来見通しは、「足元の状況が単純にそのまま継続する」ことを前提にしていた。すでに金利環境は大きく変化しており、今後は人口動態も一段と厳しくなる。足元の傾向に基づく単純なシミュレーションより、もっと精緻な見通しを前提にするべきだと判断した。

そこで今般の改正では、将来にわたる人口減少や金利変動が金融機関に与える影響等についてもシミュレーションし、より深度ある検証を行えるようにした。金融機関と健全な危機意識を共有することで、将来を見据えた早めの対応を促していく。

今泉 宣親(いまいずみ・よしちか)/2003年京都大学法学部卒、金融庁入庁。総務企画局政策課政策評価室長、監督局銀行第二課地域金融企画室長、企画市場局市場企画室長(資産運用改革室長兼務)などを経て、25年7月新設の暗号資産・ブロックチェーン・イノベーション参事官に就任。26年8月から銀行・証券監督局銀行第二課長(撮影:梅谷秀司)

――監督指針は「概ね5年以内」に業績や健全性が危ぶまれる場合を、報告徴求や業務改善命令の対象としています。一方、人口減少は10年、20年、30年先になるほど深刻になります。どこまで先を見て経営を検証していきますか。

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