人口減少を織り込む「監督」へ
――早期警戒制度は2019年にも「将来にわたる収益性と健全性の確保」という目線を導入しています。なぜ、いま再び見直す必要があったのでしょうか。
もともと早期警戒制度は、ある一時点のデータに基づいて金融機関の経営状況を見るものだった。だが、地域の金融仲介機能をしっかりと維持していくには、「将来にわたる収益性と健全性の確保」が重要と考え、19年にその目線を導入した。
ただ、19年の改正で導入した将来見通しは、「足元の状況が単純にそのまま継続する」ことを前提にしていた。すでに金利環境は大きく変化しており、今後は人口動態も一段と厳しくなる。足元の傾向に基づく単純なシミュレーションより、もっと精緻な見通しを前提にするべきだと判断した。
そこで今般の改正では、将来にわたる人口減少や金利変動が金融機関に与える影響等についてもシミュレーションし、より深度ある検証を行えるようにした。金融機関と健全な危機意識を共有することで、将来を見据えた早めの対応を促していく。
――監督指針は「概ね5年以内」に業績や健全性が危ぶまれる場合を、報告徴求や業務改善命令の対象としています。一方、人口減少は10年、20年、30年先になるほど深刻になります。どこまで先を見て経営を検証していきますか。
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