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ライフ #還暦バックパッカー教授の世界見聞録

自分の目で見て初めて気づく「ああ、こうなっているのか」…情報があふれる今こそ「現地・現場・現物」で世界を見る

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カンボジアの首都プノンペンのイオンモール。日本のイオンと見まがうような光景だ(写真:筆者撮影)
  • 河瀬 誠 立命館大学ビジネススクール教授、MK&Associates代表
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5年前の中国と今の中国でも、かなり違う。まして10年前、20年前の中国は、今とはまったくの別世界だったとさえ言える。

1984年、改革開放直後の中国・広州の街、当時は日本からの直行便はなく、綺羅びやかな香港からフェリーで着く港町が広州だった。その落差に唖然としたものだ(写真:旅行作家・蔵前仁一氏提供)
2019年、広州の隣町、ハイテクシティとして発展する深圳。高さ約600mの平安生命タワーから撮影した町は、見渡す限り高層ビルに埋め尽くされていた(写真:筆者撮影)

また先日、友人がエチオピアの首都アディスアベバの写真を送ってくれた。私が旅したわずか3年前とは、別の都市のように変貌していて驚いた。

成長する国について、「10年前はあの国は○○だった」という話を現在にも当てはめれば、実態と大きくずれる可能性がある。かつては正しかった「常識」だけで、今を判断することはできない。

海外市場への進出を考える企業では、過去にその国へ駐在した社員が、自身の古い知識や経験をもとに「あの国は○○だ」と決めつけてしまい、かえって現在の市場を理解する妨げになることもあると聞く。

「現地・現場・現物」で考える

正確な情報に基づいて判断することは、企業経営の基本でもある。

会社を理解するには、まず財務状況や販売動向、社員構成など数字と事実を確かめる。しかし、数字だけでは会社の実態はわからないので、現場で得られる一次情報も必要になる。

たとえば工場や事務所を訪れ、実際に歩いてみる。設備の状態や整理整頓の様子、人の動き、社員同士のやり取りなどから、資料だけではわからなかった課題や強みが見えてくることがある。

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