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住宅ローンの返済負担はさらに重くなっていく…日銀の利上げはいいたいどこまで続くのか

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(写真:freeangle/PIXTA)
  • 吉野 貴晶 マネックス証券チーフ・マーケット・アナリスト 兼 マネックス・ユニバーシティ 投資工学研究学長
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筆者は、中東情勢や原油高などによる足元の物価押し上げの影響がいずれ弱まれば、長い目でみた物価上昇の予想は、現在のBEIが示す2%近い水準よりも低くなり、1.5%程度になる可能性があるとみています。そこで、先ほど出発点とした0%に、この1.5%を加えて考えると、中立金利は1.5%程度となります。現在の政策金利は1.0%です。日銀がこれまでと同じように0.25%ずつ引き上げるとすれば、あと2回の利上げで1.5%に達します。

次の利上げは「10月」とみる理由

日銀はどのようなペースで金利を引き上げていくのでしょうか。筆者は、これまでと同じように0.25%ずつ、時間をかけて引き上げていく可能性が高いと考えています。利上げの影響が景気や物価に表れるまでには時間がかかり、一度利上げした後、その影響を確認してから次の利上げに進むと考えられるからです。

さらに、自然災害や海外経済の悪化などによって景気が弱くなれば、利上げを遅らせることも考えられます。日銀としても、景気を必要以上に冷やすような急激な利上げは避けたいところでしょう。

一方で利上げに慎重になりすぎることにもリスクがあります。特に注意が必要なのが円安です。円安が進めば、原油や食料など輸入品の価格が上がり、国内の物価をさらに押し上げる可能性があります。

長期金利も上昇しています。日本の10年国債利回りは8月18日に一時2.945%まで上昇し、約30年ぶりの高い水準となりました。長期金利は物価や財政などさまざまな要因で動きますが、日銀の今後の利上げに対する見方も影響します。日銀の対応が遅いと受け止められれば、「いずれもっと大きな利上げが必要になるのではないか」との見方が強まり、長期金利の上昇や円安につながる可能性もあります。

つまり日銀は利上げを急ぎすぎて景気を冷やすことも、反対に遅すぎて円安や物価上昇を招くことも避けながら、利上げのタイミングを判断する必要があります。

では、次の利上げはいつになるのでしょうか。個人的な見方ですが、9月の金融政策決定会合ではなく、その次の10月29、30日の金融政策決定会合で、政策金利を1.25%へ引き上げると考えています。10月まで待てば、景気や物価、賃金、個人消費に加え、中東情勢や原油価格、円相場などの動きをもう少し確認できます。

もう一つ、10月には日銀の「経済・物価情勢の展望」、いわゆる「展望レポート」が公表されます。ここでは、日銀が日本経済や物価の先行きについて最新の見通しを示します。利上げは家計や企業にも影響するだけに、日銀には「なぜ今、金利を上げるのか」を説明することが求められます。その点でも、最新の経済や物価の見通しを示す10月は、利上げに動きやすいタイミングではないかと考えています。

「2026年10月に1.25%、その後は利上げの影響を確認しながら、2027年に1.5%へ」。現時点では、この道筋が最も現実的ではないかと考えています。

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