なお、現在橋の入り口付近は資材などが置かれるヤードとなっているため、正面から近づいて撮影することは叶わない。かつては以下のように、つつじとフェンスで入り口がふさがれていた。
となりに巨大な「夢の大橋」があるからか、てっきり道幅の狭い橋だと思っていたが、こうやってみると案外大きい。歩道のある2車線の橋だったようだ。車道には雑草が無造作にもこもこと生えている。
ただ雑草が風に吹かれてさやさやと鳴るだけの空間は、まるで終末世界のよう。賑やかなレジャー施設が多いお台場のイメージとはかけ離れた光景だ。SFやゾンビ映画を予感させるようなビジュアルは、ぜひ一度実際に目にしてもらいたいものだが……すでにもうこの光景を見ることはできない。廃墟はいつだって撤去ととなり合わせ。諸行無常だ。
青海橋が30年以上残され続けていた2つの理由
青海橋が廃墟になってしまった背景は、「立地」と「歴史」から紐解けるだろう。
まずは「立地」から。簡単に言えば、「周りに並行する橋がいくつもできて、需要がなくなってしまったから」という理由が挙げられる。
地図を見ると青海橋の周辺には、「あけみ橋」「夢の大橋」「有明橋」「のぞみ橋」といった橋が架かり、首都高、りんかい線、ゆりかもめも並行して走る。青海と有明を横断する手段はいくらでもあるのだ。なお、青海橋と周囲の橋の完工年は以下の通り。
・青海橋:1986年
・あけみ橋:1992年
・夢の大橋:1994年
・のぞみ橋:1995年
このように、周辺の橋のほとんどが青海橋以降に完工している。「夢の大橋」のように広々とした歩きやすい橋もある。現状「供給過多」とも言えるほどたくさんの橋が架かるこのエリアで、わざわざ一時閉鎖していた橋を再整備し、利用再開する意義は薄いのだろう。


※ログイン後、コメント入力が可能です。