「SDGsに取り組むことは立派です。ただ、それだけでは伝わりません。普段から『食卓を支えています』『栄養も考えています』と言っておくことです。その積み重ねがないまま『私たちがやりたかったのは、まさにこのテーマです』と言っても、流行りに便乗したと見られても仕方がありません」
炎上しない会社ではなく、揺らがない会社へ
ただし、どう見られるかは、発信の中身だけでは決まらない。
「人に人格があるように、企業にも社格があります。第三者が見て、『ここはこういう会社だ』と判断される、まわりから見た性格のようなものですね。だから『食卓を応援する』と言うなら、本気で食卓を応援する会社になっていないといけません。本来持っている性格や普段の姿勢と発言が違っていたら、まわりからは嘘をついているように見えますから」
理念やキャッチコピーなどは自分たちで決められるが、社格を決めるのはまわりだ。そのずれは、事業の方を言葉に合わせていかないと埋まらない。
ただし、その考え方は松屋フーズの中にもある。創業から受け継がれてきた「松屋スピリット」に、「店は、お客様のためにあり、店は会社の姿である」と書かれている。
「本気で食卓を応援するなら、応援につながらない商品は出さない、企画しない。そういった覚悟が必要です。ただ松屋フーズの場合は、私たちに見えていないだけで、実際にはできていると思います。だから、それを表現しないともったいないですよね」
もっとも、掲げた言葉の通りに振る舞いきれる会社はない。常に正しい道を歩みたいと思いながら進んだ結果、間違えてしまうことも十分あり得る。
「悪いことをしないからすごいのではなく、言葉の通りであろうと努力しているからすごいんです。今はSNSを通してプロセスが見える時代ですから、結果だけ取りつくろっても意味がないんです。反対に、努力していることが伝わっていれば、たまにミスをしても、『何か事情があるんだろう』『次はいい方向へ向かってくれるだろう』と受け止めてもらえます。それが本当の支持であり、こういったファンを作っていくことが大事だと思います」
株式会社SKY PHILOSOPHY会長。広告業界のグラフィックデザイナーを経て独立。コンサルタントとして大手自動車メーカー他、数多くのブランド戦略、CI,VI開発に関わる。「共感ブランディング®」を提唱。


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