この午後の集中力の低下を乗り越えるための有力な手段が「昼寝」です。
カリフォルニア大学サンディエゴ校のメドニックらは、昼寝・カフェイン・プラセボ(偽薬)の3条件を比較する実験をおこないました。結果、なんと昼寝グループは、言語記憶の再生テストでカフェイングループとプラセボグループの両方を上回ったのです。
さらに、カフェイン(200mg)は主観的な覚醒感を高めたにもかかわらず、言語記憶においてはプラセボより成績が低く、記憶のためにカフェインに頼ることの限界が示されました。眠気を感じにくくすることと、記憶が残ることは別物なのです。
NASAエームズ研究センターのローズカインドらは、長距離飛行中のパイロットを対象に計画的仮眠の効果を調べました。仮眠を許可されたグループ(平均約26分の睡眠)は、仮眠なしのグループと比べて、その後の飛行における覚醒度と反応速度が有意に向上し、着陸という最も集中力を要する場面でも高い水準を維持したといいます。
ただし、昼寝には注意点もあります。30分を超えると深い眠りに入りやすく、目覚めた直後に「睡眠慣性」と呼ばれる、ぼんやりした状態が生じやすくなるからです。よって、15〜20分程度に抑えてタイマーで管理することが、目覚めやすさと回復効果のバランスを保つうえで重要と覚えておきましょう。
眠れなくても、目を閉じて静かに横になるだけで、刺激から離れる時間はつくれます。「必ず眠らなければ」と焦ると、かえって休みにくくなります。短く休む時間を予定に組み込み、深く眠る前に切り上げることが、午後の学習へ戻りやすくするコツです。目覚めたあとはすぐに光を浴びて水を飲み、身体に「起こる合図」を送ると、スムーズに覚醒モードへと移行できます。
カフェインは「量」より「タイミング」に注意
夕方、仕事や勉強の疲れで集中力が落ちてきたので、コーヒーを1杯飲む。「まだ夜じゃないし、大丈夫だろう」と思いがちですよね。しかし、この「午後のコーヒー」が夜の睡眠に思わぬ影響を与えている可能性があります。


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