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「宇宙進出」で市場拡大の限界を超えられるか 人類史20万年の旅路が突きつける「地球倫理」という解

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都市の風景と地球
グローバリゼーション3.5は、地球を一つの有限なシステムとして理解する世界観である(写真:vectorfusionart/PIXTA)
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第一は、宇宙進出論は、最も“新しい”、あるいは“フロンティア”的議論のように見えて、実はグローバリゼーション3.0の延長にすぎないという点だ。

ここで述べてきたように、「限りない拡大・成長」を求めて地球上の隅々を「市場」として覆い尽くしてきたのがグローバリゼーション3.0だった。

そして、現在進んでいる「宇宙開発」のかなりの部分は、端的に言えば“宇宙の市場化”あるいは“宇宙の資本主義化”と呼べる性格の強いものになっているだろう。宇宙は新しい産業、新しい資源・エネルギー、新しい領土そしてまた軍事的競争や国家間の「投資」競争の場となりつつある。

宇宙をめぐるこうした展開は、したがってグローバリゼーション3.0の単純な「延長」にほかならない。後述するように私はそれらすべてを否定しないが、「限りない拡大・成長」という方向を続けて危機に至った地球上の問題が、同じ方向を続けることで解決することはないだろう。

私たちは従来型路線の延長ではない、真に“新しい”道を考えていく必要がある。それが「地球そのものを一つの有限な生態系として認識し、その持続可能性を重視する」というグローバリゼーション3.5なのである。

環境に「適応的」な形で進化した

宇宙進出論に対して私が懐疑的である第二の理由は、「はたしてそれは人間を幸福(あるいはウェルビーイングな状態)にするのか?」という、ごくシンプルな疑問である。

改めて言うまでもなく、地球は人間にとって“奇跡的”とも呼べるような「快適な」環境である。大気や酸素そして水の存在、適度な温度や気圧、食料、磁場による放射線防護、重力の安定、生物多様性、大気・海洋・土壌の物質循環等々だ。

同時にこれは、約40億年前に生命が地球上に生まれて以降、まさに40億年という気の遠くなるような長い時間をかけて、生命が地球という環境に「適応的」な形で進化してきた帰結でもある。

要するに、人間を含む生命は、地球の環境に合うように“できている”のだ。

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