特にキッチンカウンターの高さは、実際に現物の前に立ってみないとわからない。後日談だが、最初筆者はキッチンカウンターの高さを通常の850mmにしたが、小柄な筆者と同じ身長の友人に「深い鍋だと中が見えづらい」と指摘された。そう、五徳(約40mm)の高さを考慮しなかったのだ。2回目のショールーム訪問で確認し、標準より低めの800mmに変更した。
リノベして壁にぶつかった「業界特有のローカルルール」
ところで、設備を選ぶ段階で身に染みたことがある。それは業界特有の数々のローカルルールだ。
最も困惑したのは、設備のすべてを自由に選べないということ。水回りの設備系メーカーといえば、クリナップ、リクシル、パナソニック、タカラスタンダード、TOTOの5社に絞られ、それ以外のメーカーを希望しても業者が「施工したことがない」と難色を示すことがあるのだ。
また、業者ごとに懇意にしているメーカーがあり、値引きをしてもらえることが多いが、施工実績に応じて値引き率が異なる。さらに高価格帯は値引き率が少なく、低中価格帯は大きいなど、謎のルールもある。これ以外にも不可思議な暗黙のルールがあり、工事の際に職人さんたちに聞いてみたが、皆さん疑問や不便を感じつつも、「昔からそういうものだから」と半ば諦めているようにも見受けられた。
今回、洗面台をよくあるパターンの三面鏡を避け、中小メーカーを希望したが、施工したことがない、値引きがない、詳しい仕様書がない、送料がかかる、納品日に融通が利かないなど、さまざまな理由で難色を示された。初めて扱う商品の施工で不具合が出た際の責任問題など、安全を期するほど5大メーカーしばりになるのは致し方ないのかもしれない。
筆者も、送料や値引き率を考えると中小メーカーはかえって高くつくと判断し、洗面台はリクシル製のスタンダードな見た目のものにしたので“落ち着きのなさ”がやや減ってしまった。ここで野望を完遂するためには、DIYは不可欠だということを痛感した。


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