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昔からの商店街、昭和の趣を残す家屋、狭く入り組んだ路地……さまざまな再開発が進む東京だが、中には再開発されないままの街もある。
タワマンや高層オフィス、大きな商業施設が生まれない街には、どんな理由があるのか――。ライター・坪川うたさんが、緻密なリサーチとフィールドワークで送る連載。第9回は「祐天寺」を取り上げる。
前編では、再開発されない街、祐天寺の現状と歴史を伝えた。
東急東横線が通る祐天寺駅(写真:筆者撮影)
祐天寺駅周辺には新旧の店舗が入り交じる商店街が集積し、その周りには閑静な住宅地が広がっている。駅前にも高層ビルはなく、街並みは低層だ。
祐天寺駅周辺の商店街の様子(写真:筆者撮影)
祐天寺駅周辺の住宅地の街並み(写真:筆者撮影)
続く本稿では、祐天寺はなぜ再開発されないのか――その理由を分析する。
都市基盤整備のタイミング
祐天寺が再開発されない理由として、まず都市基盤の整備が早い段階で完了していることが挙げられる。
祐天寺には駅前広場があるが、これは1949(昭和24)年に都市計画決定している。当時の資料には事業年度は1949年度から1953(昭和28)年度と記され、遅くとも1960年代初頭には現在と大きく変わらぬ駅前広場ができあがっていた。
現在の祐天寺駅前広場。今ほど車社会が発展する前に整備されており、比較的こぢんまりとしている(写真:筆者撮影)
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