また、低栄養を防ぎ、1日に必要なエネルギーを摂取するために、特にシニアは1日3回、規則正しい食事と量が提唱されているが、西井さんの食事は前述のとおり朝食と賄いの2食のみ。夕食は食べない。
この食事量で朝4時から厨房に入って立ち仕事で料理を作り続け、午後は体験料理教室や文化サロンを取り仕切り、厨房と本堂を何度も往復して寺務を行い、来客の接待もこなす。作務禅として広い境内の清掃をする。
「夕方になると早く横になりたいなあなんて思いながら、1日の仕事を終えて部屋に帰り、落ち着くのが夜9時頃。寝る前にニュースでも見ようかなとテレビをつけてベッドに横になると、気がついたときには、もう猫に起こされる時間なのよ。でも、ぐっすりと4~5時間は寝ているから、睡眠はとれているんじゃないかな」
朝は目が覚めると健康的にお腹が空いている。だから、仕事の流れ次第になる賄いとちがって、朝食はしっかり食べる。昨日の残り物のお膳には子どもの頃から欠かさず食べ続けている納豆が加わるという。
節制せず「体が欲するもの」を好きに食べている
西井さんの話を伺っていると、料理長という仕事を優先させた結果として、無理して節制した食事を摂っているようにも思えるかもしれない。しかし、四季のある日本でそれを存分に感じられる環境下で暮らしていると、自然と食べたいものも野菜中心になっていくのだという。
そしてもともとが食いしん坊だから、残り物とはいえ体が欲するものを好きに食べている。市販のジャンキーなお菓子もつまむし、塩分や糖分が多いからやめておこうなども考えない。
「肉を食べたほうがいいとか減塩したほうがいいとか、シニアの食事に関する諸説は人によると思うの。食事は1日3食というのも、いつのまにかそういう食生活になってしまっただけじゃないかしら。お腹が空いたときに食べたいものを食べればいいと、今のところは健康側にいる私みたいな人間は思っちゃうわけ(笑)」


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