それでは「納」という字はどこから来たのでしょうか。漢検協会がウェブ上で提供している漢和辞典、漢字ペディアで「納」の意味を見てみると、
①いれる。受け入れる ②おさめる。しまいこむ ③支払う。差し出す ④おわる。しめくくる
とあり、あんなに特徴的な納豆という食品とこの字の意味とは結びつきません。ほかのさまざまな字典や注釈書類もやはり同様です。
なぜ納豆に「納」が使われているのか
では、字の意味とは結びつかないのに、どうして「納」という字を使うのでしょうか。
いくつか説があるようですが、そのうち有力なものが「お寺の厨房がある納所(なっしょ)で多く作られる豆食品だから納豆という」というもので、17世紀末に作られた日本の食に関する事典『本朝食鑑』が主張しているものです。
確かに、お寺の納所で作られた豆食品が「納豆」だとすると、糸を引かない大徳寺納豆や浜納豆など「豉」に似た食品のことを「納豆」と呼ぶこともうなずけます。ただし、『本朝食鑑』を書いた人見必大(ひとみひつだい)は、上述の主張をした後に「此(こ)れ未(いま)だ的当(てきとう)と為(な)さず」と言い、自説に自信を持っているわけではなさそうです。


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