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「日本中を探してもここだけだと思います。島全体が別荘地になっているのは」
岡山県備前市の鴻島(こうじま)。面積約2.09km2、人口52人の小さな島に、約350軒の別荘が建ち並ぶ。橋はなく、渡る手段は定期船だけ。商店もスーパーも飲食店もない。あるのは、穏やかな海に大小さまざまな島々が連なって浮かぶ景観と、温暖な気候、そして、離島ならではの豊かな自然だ。その詳細は前編に詳しい。
「物件買い取りの営業はしたことがない」
その島で、バブル期には1億円を超えた別荘が、いまは約200万円で売りに出ている。この別荘の9割以上を仲介するのが、大阪に本社がある三和開発コンサルタント株式会社。リゾート物件と田舎暮らしに特化した不動産会社だ。
冒頭の言葉は、これまでに数々の別荘地を訪れた代表取締役の高野光秋さん(52)によるものだ。鴻島での販売実績は、直近5年間で約75棟。会社全体の売り上げの、約半分を鴻島事業が占めるという。社員は4人。うち鴻島を担当できるのは、高野さんただ1人だ。
しかも、高野さんは、自分から売り込んだことがないという。
「鴻島に目をつけて、鴻島全体の物件を買い取って販売しているわけではないんです。鴻島に関しては、弊社から『この物件を売ってください!』というような物件買い取りの営業を1度もしたことがありません」


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