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《島全体が別荘地》バブル遺産350軒、廃墟化も進む「日本のエーゲ海」で「営業せずに取引の9割を握る」大阪の不動産屋の正体

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鴻島の別荘群
瀬戸内海の絶景を見渡すようにズラリと建ち並ぶ、鴻島の別荘群(写真:筆者撮影)
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子どもの成長に合わせて、3〜5年のスパンで別荘を買い替える人。鴻島が気に入り、1人で4軒、合計約2000万円の別荘を購入した人。民泊を経営する外国人。オーナーの顔ぶれは多種多様だという。

定期船乗り場に掲示されていた「鴻島の移り変わり」(写真:筆者撮影)

現地に来る前に、悪いこともすべて伝える

鴻島の別荘は、大阪や神戸などの関西圏の人から人気だという。高野さんは毎回、船に乗って現地に同行する。

だが、物件の問い合わせをしてくる人のうち、おおよそ半分は島に行かず購入をやめるという。高野さんが、意図的にそうしているからだ。

問い合わせがあると、その物件の立地ごとに、良い点と悪い点をすべてピックアップしてメールで送る。例えば、火事が起きたときのこと。怪我をしたときのこと。消防車も救急車も船に乗って来るしか方法がない。到着までに1時間以上かかる。

普通の家を買うときには考えもしないことが、鴻島では起こる。それを、現地に来る前に、すべて伝える。

山の上まで別荘が見える(写真:筆者撮影)

不動産の営業として見れば、逆をやっている。デメリットは現地で説明する、まずは来てもらう——そのほうが成約率は上がる。しかし高野さんは、来てもらう前に全部話す。

「お互いの時間の無駄にならないように」

半分が脱落するのは、失敗ではない。設計だ。大阪から経費と時間をかけて同行しても、成約に至らないことはある。それでも、すべてを伝えた上で島を見に行く人の成約率は高いという。

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