子どもの成長に合わせて、3〜5年のスパンで別荘を買い替える人。鴻島が気に入り、1人で4軒、合計約2000万円の別荘を購入した人。民泊を経営する外国人。オーナーの顔ぶれは多種多様だという。
現地に来る前に、悪いこともすべて伝える
鴻島の別荘は、大阪や神戸などの関西圏の人から人気だという。高野さんは毎回、船に乗って現地に同行する。
だが、物件の問い合わせをしてくる人のうち、おおよそ半分は島に行かず購入をやめるという。高野さんが、意図的にそうしているからだ。
問い合わせがあると、その物件の立地ごとに、良い点と悪い点をすべてピックアップしてメールで送る。例えば、火事が起きたときのこと。怪我をしたときのこと。消防車も救急車も船に乗って来るしか方法がない。到着までに1時間以上かかる。
普通の家を買うときには考えもしないことが、鴻島では起こる。それを、現地に来る前に、すべて伝える。
不動産の営業として見れば、逆をやっている。デメリットは現地で説明する、まずは来てもらう——そのほうが成約率は上がる。しかし高野さんは、来てもらう前に全部話す。
「お互いの時間の無駄にならないように」
半分が脱落するのは、失敗ではない。設計だ。大阪から経費と時間をかけて同行しても、成約に至らないことはある。それでも、すべてを伝えた上で島を見に行く人の成約率は高いという。


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