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《島全体が別荘地》バブル遺産350軒、廃墟化も進む「日本のエーゲ海」で「営業せずに取引の9割を握る」大阪の不動産屋の正体

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鴻島の別荘群
瀬戸内海の絶景を見渡すようにズラリと建ち並ぶ、鴻島の別荘群(写真:筆者撮影)
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紹介された1軒目の仲介手続きを始めたところ、すぐに成約した。すると、別荘オーナー同士の口コミで、「高野さんに頼めば売れる」という評判が広がっていった。

海辺沿いの別荘(写真:筆者撮影)

紹介が紹介を呼ぶ連鎖の末、18年経ったいま、鴻島で売買される別荘の9割以上を三和開発コンサルタントが手がけるようになった。なかには、不動産ネットワークのある大手不動産会社から「鴻島は、うちでは無理だ」と高野さんに案件が回ってくるケースもあるという。

ただし、同社の取引の内訳を見ると、実態は、仲介が7割、自社買取が3割だ。手直しが必要な物件はそのままでは売れないため、自社で買い取ってリフォームして販売する。

「これだけ鴻島の物件を扱っていると、『バブル崩壊後に鴻島全体の空き家を買い占めて再生している業者』だと見られます。紹介された物件を仲介し続けてきただけなんですけどね」(高野さん)

それら不動産の仲介手数料は、数パーセントだ。廃墟を蘇らせる再生事業ではなく、地道な仲介業。いまでは、島内に約350軒ある別荘の空き家はほぼなくなったという。

1億円が200万円になった理由

現在、鴻島で売りに出されている別荘の販売価格は、安い物件だと土地込みで約200万円。一方、バブル期の鴻島は、土地だけで一坪が約25万円だったという。

バブル期に1億円ほどの価値があった建物が、離島とはいえど200万円は破格すぎるのではないのか。高野さんに問うと、こう返ってきた。

「鴻島だからといって破格なわけではありません。状態の良い物件は、1000万円前後の価格のものもありますから。価格は市場が決めるものなので。別荘の相場です。

バブル期は、豪華クルーザーやヘリコプターで別荘を案内して、高級なワインで“接待”があったらしいです。『そこまでしてもらったら、別荘の1つでも買っておかないと悪いよね』とポーンと1億円を出したというような話をたくさん聞いてきました。バブル期がおかしかったんだと思っています」

鴻島の海辺に建つ別荘(写真:筆者撮影)
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