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「底と頂点があった、という感じかもしれません」
来月30歳を迎えるSKRYUに、「20代を一言で表すなら」と尋ねると、少し考えてそう答えた。
SKRYUは1996年生まれ、島根県出身のラッパー。国立大学在学中にラップを始め、卒業後は地元の銀行に就職。その後、銀行を辞めて上京し、2025年には幕張メッセでワンマンライブを開催した。
26年2月、EP『絶』でワーナーミュージック・ジャパンからメジャーデビュー。初のZeppツアーを完走し、現在は、ぴあアリーナMMでの2Days公演を控えている。
しかし、ラップ一本で生きるために上京した直後は、本人いわく「酒に溺れて、借金まみれ」。好きなことを仕事にすれば自由になれる——そんな単純な現実ではなかった。
「国立大卒、元銀行員ラッパー」という異色の肩書を持つSKRYUは、どのようにして現在地までたどり着いたのか。
話を聞いていくと見えてきたのは、華やかな転身物語ではない。好きなことを仕事にすることの、意外なほど現実的な手触りだった。
人生を変えるはずだった大会で、売れ残ったCD
高校時代のSKRYUは、バスケットボールに打ち込んでいた。だが、実力の壁にぶつかり、1年生の時にバスケ一筋の道を断念する。その後は進学のために勉強に向き合い、愛媛大学へ進んだ。
転機は大学時代だった。愛媛・松山の大街道サイファーでフリースタイルを始め、ラップにのめり込んでいく。MCバトルにも出場し、大学4年生の時には愛媛代表として全国大会への切符を手にした。


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