安定した仕事を手放すことに、迷いがなかったわけではない。
それでも、地元で銀行員を続けながらラップを続けるだけでは、どこかで自分に言い訳ができてしまう。
SKRYUは上京を決めた。
「自分はパワーがあるわけでもないし、華やかなスポーツ部に勝てるようなイケイケのオーラもない。喧嘩が強いわけでもない。じゃあ何で目立つのかと考えた時に、やっぱり面白そうなことをするしかなかったんです」
同じ土俵で勝てないなら、別の場所で勝負する。
その感覚は、ラップを始める前からSKRYUの中にあった。
「人と異なることをやる。勝るよりも、異なりたい。途中から、結構そう思うようになりました」
こうして、安定した銀行員の道を離れ、ラップ一本で生きるために東京へ向かった。
上京後のどん底で生まれた「超 Super Star」
覚悟を持って上京した。
しかし、待っていたのは華やかな成功ではなかった。
「上京したての頃は、酒に溺れて、借金まみれでした」
会社員時代は、決まった時間に働けば給料が入った。
だが、音楽一本の生活にはタイムカードがない。昼から酒を飲んでいても、誰かに止められるわけではない。会社員時代の金銭感覚のままクラブで遊び、気づけば借金も膨らんでいった。


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