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キャリア・教育

「自分で決めさせる」でも「お手本を見せる」でもない…東大生の親がやっていた「主体性をもたせる」子育ての内容

6分で読める
怒りすぎたあとからでも始められる子どもの地頭が育つ後悔しない子育て
子どもに主体性を持たせる教育とはどのようなものなのでしょうか?(写真:IYO/PIXTA)
  • 西岡 壱誠 一般財団法人ドラゴン桜財団代表理事・ドラゴン桜2編集担当
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以前、僕が取材した東大生のご家庭に、こんなルールがありました。習い事を始めるときも、やめるときも、本人が「申請書」を書く。

いや、正確に言うと、その習い事の教室に出す正式な書類のことではありません。教室側の入会届や退会届は、もちろん親が代筆するでしょう。そうではなくて、家庭内で、親宛てに、本人が一枚の紙を書くのです。

「私は◯◯という理由で、この習い事を始めたいです」
「私は◯◯という理由で、この習い事をやめたいです」

そう書いた紙を、親に提出する。

面白いのは、そのご家庭が別に「やめるなんて許さない」というスタンスだったわけではないことです。むしろ、「やめたければやめていいよ」というテンションで、子どもの意思を尊重する家庭でした。
それでも、「これだけは書きなさい」と紙を書かせる。この話を聞いたときに、僕は「これだ!」と思いました。

たった一枚の紙が生み出す「重み」

口で「やめたい」と言うだけなら、5秒で終わります。「もう行きたくない」「疲れた」「つまらない」——そんな言葉は、感情の勢いで出てくるものです。

でも、自分で紙に書くとなると話が変わります。まず、理由を言語化しなければいけません。「なんとなくやめたい」では紙に書けないんですね。「なぜやめたいのか」「他にやりたいことがあるのか」「本当にやめて後悔しないか」。書くという行為は、否応なく自分の頭を整理させます。

そして、自分の名前を書いて、親に提出する。たった一枚の紙です。でも、その紙には「これは私が決めたことです」という宣言が込められています。親が決めたからやめたのでもなく、なんとなく流されてやめたのでもない。自分で書いて、自分で出した。だから、自分の決断なのです。

普通、こういう手続きは親がやりますよね。「じゃあお母さんが教室に電話しておくね」で終わってしまう。でも、それだと子どもは、いつまでも「やらされている」「決めてもらっている」立場のままです。
一枚の紙を書かせるだけで、その立場が180度ひっくり返ります。

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