
この規定の内容が流れ「海路で越境した者は国外追放されず、結果的にスペイン国内に滞在でき、そこからフランスやイタリア、他のヨーロッパ諸国に移動が可能になる」との認識が広まったとされている。
SNSでは「スペイン最高裁判所は、移民問題において最も重要な判決の1つとみなされる判決を下し、不法移民の即時国外追放を禁止した」との声明がフェイスブックを通じてアラビア語で数件拡散したことが確認された。
この主張を拡散したアカウントの中には、とくにTelegramなどのプラットフォーム上の移民関連ページにリンクしているものがあった。あるユーザーは「海外移住のチャンスはすべてあなたの手の中にある」というスローガンの下、移住の機会に関する情報を提供すると約束し、移民を模索する多くのアフリカの人々の注意を引いたことは否定できない。
複数のヨーロッパメディアが、スペインの最高裁の判決は途中で国境の壁を越えずに海路で到着した移民にのみ適用されるとしたが、誤解を招いたことは事実だと指摘している。おりしもスペインのサンチェス首相が最近、アルジェリアを訪問したばかりで、左派政権が好む不法移民を合法移民にして労働者として活用する政策で、移民受け入れに甘い姿勢を反映したものとも受け止められている。
いら立つヨーロッパの右派勢力が台頭するEU加盟国
欧州連合(EU)は緊急会合で各国閣僚がスペインとの連帯を表明した。国境管理で情報交換を緊密にし、SNS監視強化、第三国との協力の重要性も確認した。
ただ、移民流出を黙認した形のモロッコ政府への言及はなかった。SNS上でセウタとの国境が解放されるとの投稿があり、若者たちは事前にトラックでモロッコ側の国境に集結したが国境警備隊は制止しなかった。
セウタの国境には2021年に移民が大量流入した過去があり、EUは同国境が大量移民流入の緊張をはらんでいることを認識している。不法移民残留者50万人に就労許可を与える計画を発表しているサンチェス左派政権の移民政策は、逆にイタリアなどから強く批判されており、今回の騒ぎもサンチェス政権を批判する国内外の勢力のやり玉にあがっている。
フランスのメディアは、モロッコ治安当局は7月22日~23日ごろ、スペイン最高裁判所の最近の判決がもたらすリスクについてマドリードに警告したと報じている。また、スペインの情報機関が、セウタへの大量移民流入の危険性について内務省に警告していたと報じた。スペイン当局はこのような情報を否定している。
スペインの法律では、当局は公式の国境施設を侵害した際に拘束された個人を、事前の行政手続きを経ずに送還することができるとしている。海路で到着した移民は、国境施設を一切通過していないため法的状況が異なる。


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