そのうえ、気温は非常に高い水準に達した。気象庁は今年から、最高気温40度以上の日を「酷暑日」と定めたが、7月下旬には酷暑日を記録する地点が相次ぎ、各地で観測史上最高気温を更新した。7月28日に大地震に見舞われた熊本県でも、熊本市で8月3日に40.3度を記録し、観測史上最高気温を更新している。被災地での生活が誠に気がかりではある。
今夏の地方大会では、大阪府の大阪桐蔭、奈良県の智辯学園など「甲子園常連校」が敗れる番狂わせが多かった。智辯学園の左腕エース杉本真滉は奈良大会3回戦で足がつって途中降板したが、暑熱順化ができているはずの強豪校の選手でも、急激でしかも超高温の今夏に適応できなかった選手がいたのではないか。
さらに今年は高温の地域が「まだら」になった。東日本、西日本は7月上旬に梅雨が明けたが、北陸、東北地方は梅雨明けが8月4日になった。筆者は、7月末に新潟でフレッシュオールスター、富山でオールスター戦を観戦したが、北陸地方は日中でも最高気温が30度前後。朝は肌寒いくらいだった。
こうした地域の高校野球選手はまだ今夏の「猛暑、酷暑」の洗礼を受けていない。「暑熱順化」が十分にできていない可能性が高い。彼らが高温が続く兵庫県の甲子園に来て、十分に適応できるのかどうかも気がかりなところだ。
「高校野球大会」の存続問題に波及しかねない
気象庁の発表では、甲子園のある兵庫県を含む近畿地方で、平均気温が平年より高い確率を70%としている。日本高野連は、暑さ対策として昨年から開会式を夕方にして、朝と夕方に試合をする「二部制」の日程を昨年より多くするなど暑さ対策を強化している。しかし、日本の夏の高温は、こうした日本高野連の尽力を上回る勢いだ。
高校野球では、気温が上昇すると試合時間は長くなる傾向にある。審判が選手の状態を観察し、攻守交代をせかさず、必要とあればベンチでの休憩時間や給水タイムをとるなどの配慮をするためだ。審判自身の健康も気がかりだが、かつては「2時間」と言われた試合時間も長引くようになっている。


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