有料会員登録 東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資 #野口悠紀雄「経済最前線の先を見る」

"路線バス廃止時代"の救世主になるか? 大阪市で全区展開「AIオンデマンドバス」が地域の交通インフラを変える日

6分で読める
大阪市のオンデマンドバス
Osaka Metroが運行する大阪市内のオンデマンドバス。全国のモデルケースとなるか(写真:のりえもん/PIXTA)
2/4 PAGES
3/4 PAGES

運賃は大人210〜300円程度。スマホのアプリだけでなく、電話予約も使える。

ただし、今後すべての地域で本格運行が続くかどうかは、まだ確実ではない。これを決めるのは、次のような要因だ。

・ 利用者が十分に増えるか
・ 運賃収入と運行費用の差を誰が負担するか
・ 路線バスやタクシーと役割分担できるか
・ 待ち時間や予約の取りにくさを改善できるか
・ 車両と運転手を安定的に確保できるか

首都圏でも実証実験や限定運行が始まる

首都圏でもオンデマンドバスの導入は進んでいる。ただし現状では、大阪市のような広域的展開でなく、地区ごとの実証実験や限定運行が中心だ。

新宿区では「にゃんデマンド」というAIオンデマンド交通が運行されている。第2回の実証運行は26年3月23日から9月25日までとなっている。渋谷区では、北西部を対象に25年9月から26年3月までデマンド交通の実証実験が行われた。対象者や地域を限定して、通院や買い物などの移動需要を検証した。

東京都内では、路線バスの全面的な代替というより、坂道の多い地域、駅から離れた住宅地、高齢者が多い地域、既存バスの空白地域を補う交通などとして検討されている。

横浜市内で運行している「のるーとTSURUMI」(写真:樺太やまねこ/PIXTA)

神奈川県川崎市では、川崎区のオンデマンド交通「のるーとKAWASAKI」が26年4月から運行している。ワゴン車1~2台で、アプリ、LINE、電話などから予約を受ける。横浜市では、青葉区東部や羽沢南・上星川地区などで、AIオンデマンド交通の実証や検討が進められている。

千葉市では、幕張新都心でオンデマンドバスの実証が行われてきた。このように、首都圏で導入例は増えているが、大阪市のように市内全域を覆う段階には至っていない。

4/4 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数