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ライフ #ヤングケアラーの僕が東大に合格するまで

「ヤングケアラー」の彼が、介護・生活保護・塾なしで東大に現役合格できた理由 「東大=富裕層のための大学」は本当か?

10分で読める
ヤングケアラー 東大生 清野孝弥氏
生活保護世帯のヤングケアラーという苦境から、現役で東大合格を果たした清野氏(写真提供:清野孝弥氏)
  • 西岡 壱誠 一般財団法人ドラゴン桜財団代表理事・ドラゴン桜2編集担当
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普通の受験生であれば、E判定を見た瞬間に「もう志望校を下げよう」という性急な答えに飛びついてしまいます。それはある意味、健全な判断でもあります。

でも清野さんは、そこで安易な答えに逃げなかった。「無理かもしれない」と「でもやりたい」の間で揺れ続けたまま、勉強し続けたのです。この「宙ぶらりんに耐える力」こそが、彼の合格を決定づけたのだと僕は思っています。

「足りない」ことが、逆に思考を鍛える

そしてもうひとつ大事なのは、ネガティブ・ケイパビリティは「足りない状況」でこそ鍛えられる、ということです。

清野さんは、机に向かって勉強できる時間が、周りの東大受験生に比べて圧倒的に少なかった。家事があり、介護があり、家庭内のトラブルがあり、精神的な負荷もあった。参考書を買うお金も、塾に通うお金も、家庭教師に頼るお金も、ありませんでした。

普通、これは「不利」でしかありません。だけど、だからこそ、彼は「考えた」のです。

「教えてくれる人がいない」→じゃあ、自分で調べるしかない。

「勉強時間が短い」→じゃあ、密度を上げるしかない。

「同じ問題集を何周もする余裕がない」→じゃあ、一周でどう定着させるか考えるしかない。

その結果、彼はインターネットで学習科学を調べ抜き、こんなメソッドにたどり着きます。

• アクティブ・リコール(何も見ずに思い出す)
• ファインマン・テクニック(人に説明する)
• スペースド・レペティション(忘れた頃に復習する)

これらは今、認知科学の世界で「最も学習効果が高い」と言われている手法です。彼はこれで共通テストの英語の得点率を6割から9割に伸ばし、東大過去問50年分、共通テスト・センター過去問15年分を独学でやり切りました。

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