この姿勢の崩れが、食いしばりを誘発し、夕方の強烈な疲労感や集中力の低下を引き起こしています。あごは表情筋の下についた小さな筋肉群によって支えられていますが、それだけで重いあごを支え切れるわけではありません。あごを正しい位置に安定させている縁の下の力持ち、それこそが口の中からあごを持ち上げている「舌」なのです。舌は顔の体幹筋であり、顔全体のバランスを操るハンドルのような存在です。
今、あなたの舌はどこにあるでしょうか? 本来、舌は上あごの「スポット」と呼ばれる位置にベッタリとついているのが正しい状態です。もし舌先が上の歯の裏側や下の歯に触れていたり、どこにも触れていなかったりする場合は、舌の筋力が落ちているサインです。舌が落ちると気道が狭まり、呼吸が浅くなることで、慢性疲労にもつながります。
全身の筋膜をリセットする「30秒ベロ体操」
そこでおすすめしたいのが、どこでも簡単にできる「ベロ体操」です。全身は「筋膜」という1枚の膜に覆われていますが、あごや顔と関係の深い筋膜が、背中、首の後ろ、後頭部、額へとつながっています。この筋膜とあごを一気に整えるのが、この体操です。
①足を腰幅に開いて立ち、肛門をギュッと締めます。
②利き手で反対の手首をつかんで下に引っ張ると同時にあごを上げます。
③できるだけ舌を天井に向けて上げ、そのまま30秒キープします。
※ラクにできるようになったら、徐々にキープする時間を延ばすのがおすすめです。
この体操を行うことで、あごから背中へ全身の筋肉を連動させて筋膜を整えます。あごが前方に回転して胸が開き、横隔膜が下がって呼吸が深くなります。また、舌を上げると同時にお尻を締めることを意識すると、内臓が引き上がり消化器系の調子を整える効果もあります。舌骨も正しい位置に引き上がり、喉にある声帯の機能も向上します。

