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またまた発動の「トランプ関税」が否定されたら、いったいアメリカはどうなってしまうのか

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またまた新たな関税政策を発動したトランプ大統領。提訴されているが、この後はどうなるのか(写真:ブルームバーグ)
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そして同4月、トランプ大統領は「相互関税」を打ち出す。これまたIEEPAが根拠であり、「アメリカの貿易赤字が1兆ドルを超えて危機的な状態にある」ことを認定したものだ。

トランプ大統領は上機嫌で、この日を「解放の日」と銘打ち、「これでやっとアメリカは外国の不当な仕打ちから自由になる」と宣言した。とはいえ、一方的に国別の税率を定めて、「ハイ、日本は24%ね」などと公表したから、全世界が驚愕したものである。

このとき、小幡績教授(慶應義塾大学大学院教授)が当欄で、当日の様子をこんな風に描いていたことを懐かしく思い出す(「これはホラー映画ではなく現実の世紀末、『世界経済へのトランプ自爆テロ』で資本主義は終わり、新しい時代が来る」、2025年4月5日配信) 。これ、言い得て妙だよなあ。

「各国への関税をパネルにしたものをトランプ大統領に手渡すハワード・ラトニック商務長官の姿は、あたかも社内忘年会でビンゴゲームの景品リストを社長に渡す課長のようだった」

これはいよいよ国難来たれり。そこから始まったのが、赤沢亮正経済再生担当相の「ワシントン詣で」であった。実に2桁回数に及ぶシャトル外交の結果、ラトニック商務長官との間で信頼関係を築きあげ、昨年8月には「日米関税合意」が成立した。日本が5500億ドルの対米投資を行う見返りに、日本向けの相互関税と自動車関税の税率を共に15%に下げるというものである。日本のやり方はEUや韓国も真似るところとなり、「トランプ関税は交渉のツール」でもあることが印象付けられた。

最高裁は「保守派だからこそ」IEEPA関税に違憲判決

ただしトランプ関税に対しては多くの訴訟が行われ、中でもIEEPAを根拠とすることの是非が争点となった。IEEPAという法律自体に「関税」という文言は含まれておらず、そもそも合衆国憲法は「関税を決めるのは議会の仕事」と定めている。下級審では連続して政府側の敗訴が決まり、2度の控訴の末に舞台は米最高裁に移った。とはいえ、最高裁の9人の判事は「保守派6対リベラル派3」。しかもトランプ大統領が自ら指名した3人を含むわけだから、「現状追認の判決となるのではないか」との見立てが少なくなかった。

それが年明け2月20日、IEEPA関税に対する違憲判決が出た。「保守派最高裁なのに違憲判決」ではなく、「保守派最高裁だからこそ違憲判決」だったという理屈は、そのときの拙稿(『関税違憲判決』が出てもトランプ大統領は意気意気軒昂、巨額の『日米85兆円投資合意』はこのまま進めてもいいのだろうか」、2026年23月28日配信) をご参照願えるとありがたい。

 かくして「相互関税」と「フェンタニル関税」の撤回に追い込まれたトランプ政権は、急きょ2月24日から通商法122条に基づく代替関税措置を実施した。巨額の国際収支赤字に対応するための緊急措置として、150日間に限りすべての国から10%の追加関税を取ることにしたのである。

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