和歌山市加太(かだ)と淡路島の間にある紀淡海峡。その中央に、4つの無人島からなる友ヶ島がある。この島が「ラピュタの島」と称される背景については前編の現地リポートで紹介した。
しかし、無人島という言葉からイメージしていたのとは違う場面にも遭遇し、正直驚いた。
手つかずになりボロボロになった廃旅館や、椅子が散乱した木造コテージが沿岸部にあり、朽ちゆく家屋と大量のゴミも無惨に放置されていたのだ。
資料によると、戦後50年余りは、ピーク時には約10万人が訪れるリゾート地だったという。一度は衰退したが、アニメの聖地として再び注目され、現在は年間5万人弱が訪れている。
廃墟の島はどういう過程を経て、また人を惹きつけているのだろうか。写真と資料とともに島の栄枯盛衰をたどりながら、考察したい。
軍事要塞の島から、レジャーの島へ
友ヶ島の人気スポット第3砲台跡の後に、海岸沿いにある第2砲台を目指して歩いていると、道中に謎の小屋が緑に飲み込まれようとしていた。
さらに歩を進めると、人の暮らしぶりの片鱗に出くわした。

