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医師として、そして僧侶として《3000人を看取った住職》が説く、人生100年時代の「ぴんぴんころり」のあるべき姿

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病院に入院しているほうが安心・安全だと考えるのは間違いではないのか(写真:metamorworks/PIXTA)
  • 小笠原 文雄 医学博士、浄土真宗大谷派聖徳山伝法寺住職
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こうした「ぴんぴんころり」は、人生50年時代の、古い考え方だと思うのです。当時は、急性疾患の治療法が確立されておらず、救急医療が充実していませんでした。そのため、ころりと命を落とす突然死も少なくありませんでした。

しかし、医療技術が進んだ今は違います。突然死が減り、日本人の平均寿命が延びたことで、多くの人がゆっくりと頭も体も弱っていきます。そして、最終的には誰かの手を借りて生活しながら、死を迎えます。

衰えることも病気になることも自然の摂理で、人生の一部です。ですから、人生100年時代の「ぴんぴんころり」は、たとえ病気があっても、亡くなる直前までぴんぴんと元気に暮らし、ころりと苦しむことなく亡くなる、幸せな最期だと思うのです。

平均寿命が50歳程度だった時代ならともかく、90歳、100歳まで生きることが珍しくない現代では、人間は病気をするのが当たり前。病気を退けようとして、「~してはならない」「~すべきだ」と自分を縛りつけると、ストレスがたまります。

それに、入院してさまざまな治療を受けたところで、必ずしも健康な体に戻れるとは限りません。ならば、健康と病気を切り分けるのではなく、どちらも人生の一部と考えてみませんか。

たとえ「病気のデパート」になってからでも、ぴんぴんと自分らしい生き方はできます。そして、「寝たきりになったら、人生はおしまい」というわけではありません。

緩和ケアの技術が進んだことで、がんの末期でも痛みに苦しまず、家族にも迷惑をかけないで、住み慣れた家で最期を迎えられるようになりました。健康でも病気でも希望を持って、笑って生きて笑って死ねる。今は、そんな時代なのです。

「無理して食事制限」「無理して運動」は逆効果

「小笠原先生は、とてもお元気ですね。どんな健康法をやっていらっしゃるんですか?」

このように尋ねられることもあるのですが、特別なことは何一つやっていません。まあ、強いて言えば「腹八分で医者いらず」と思い、食べ過ぎたら翌日に控えるようにするくらいです。

食事については、妻が作ってくれた料理や会席の場で出された料理を、「いただきます」とおいしく食べています。健康のために特別な食品を口にすることはないし、仕事柄、カップラーメンを急いでかき込むときもあります。

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