上記の学術論文によると、25年から35年にかけて、中国の60歳以上の高齢者人口は25.1%増加する見込みだ。軽度要介護高齢者は高齢者人口全体の伸びをやや上回るペースで増加し、35年には25年比で36.9%増える見通しだ。一方、中度・重度要介護高齢者はさらに速いペースで増加し、35年には同62.3%増加すると予測される。
また同論文によれば、要介護高齢者を含む都市・農村高齢者向け介護サービス従事者の需要も今後継続して急速に拡大する。必要とされる介護人材は、25年の3615万9100人から35年には5251万5400人へと拡大する見通しだ。
介護保険制度の整備に着手
さらに試算では、都市部・農村部を合わせた要介護高齢者の家庭介護にかかる経済的負担は、2025年の4757億元から35年には1兆1900億元へと大幅に増加する。
このままでは高齢者の介護負担が国民の消費を圧迫し、経済成長を阻害しかねない状況で、社会保障制度の整備が急務だ。こうした中、中国共産党の中央委員会弁公庁と国務院弁公庁は3月25日、「長期介護保険制度の早期導入に関する意見」を発表した。
全国すべての地域で長期の介護保険制度を導入、今後約3年の時間をかけ、保障対象を現在の被用者本人から都市・農村住民全体へと段階的に拡大していく姿勢を明らかにした。
(財新記者:張粲)
※中国語原文の配信は7月15日

