7月18日からの3連休、映画館に人が押し寄せた。7月公開の『キングダム 魂の決戦』と『トイ・ストーリー5』が多くのスクリーンでフル稼働し、それぞれシリーズ最高の興行収入が見込まれる勢いだ。
『キングダム 魂の決戦』は金曜日の公開初動で前作比124%のロケットスタートを切った。1作目以降、興収は57.3億円→51.6億円→56.0億円と推移し、4作目『大将軍の帰還』で80.3億円へと跳ねた。初動のペースを保てば、単純計算で80.3億円×1.24=約100億円。実写邦画では史上5本目となる興収100億円が、現実的な射程に入ったと言っていい。
『トイ・ストーリー5』も止まらない。7月3日の公開からわずか11日でディズニー作品史上最速の興収50億円を突破。初週末3日間の24億1510万円は実写を含めた洋画史上ナンバーワンのオープニング記録となり、さらに7月の3連休で累計興収は70億円を突破した。
記録的初速をもたらした「仕掛け」
洋画と邦画の大作が同じ夏に、共に記録的なヒットの様相を見せる。両作品ともすばらしい出来だが、本稿で論じたいのは個々の作品の中身ではない。この2作のヒットをもたらした「仕掛け」についてだ。
コロナ禍以降、ネット配信サービスがすっかり普及し、多くの観客は劇場に来る前にシリーズの「予習・復習」ができる環境にある。過去作を見たファンは、配信でシリーズをしっかり「復習」できる。見逃していた人々も、配信で過去作を見ることで新作への「予習」ができる。
前述の2作品が過去作を超えてシリーズ最大のヒットになりそうなのは、この増幅効果が効いているからだ。

