「“ヒトの健康に関する知見”で足りない部分は、横浜国立大学の研究室にアドバイスを求めながら効果実証を行い、2020年に初代を発売すると事業初年度から黒字を達成しました。ソニーからスピンオフしたこの会社で2024年度から事業を受け継いでいます」
大企業発のベンチャー(スタートアップ)の多くが苦戦する中、地道に拡大してきた。ソニーの技術アセットを活用しつつ、「小さく生んで育てた」事業だ。
「ワークマンのペルチェ」とは顧客層が違う
ところで、ペルチェを使った商品には「ワークマンのペルチェウェア(ベスト)」もある。
筆者はワークマンも取材してきた。同社が最初に「ペルチェベスト」を発売したのは2023年5月。ソニーのほうが3年早い。この機会にワークマンとの違いも聞いてみた。
「ペルチェ素子を使った商品という点は同じですが、『ワークマン』さんの商品とは形状も顧客層もまったく違います。消費者の方の比較対象としては『シャーク』さんの商品が近いかもしれません」
アメリカの家電ブランド「シャーク」(Shark)が手がけるペルチェ商品は、ハンディファン型の「Shark ChillPill パーソナルクーリングファン」(冷却のみで温熱なし。実勢価格は2万2000円)だ。小型化という意味では比較されるが、手に持って使うファン型で、服の襟元(首回り)に装着するウェアラブル型の「REON POCKET」とは形状が異なる。
「ワークマンのペルチェ」(同1万9800円と2万9800円)は近年、一般消費者のアウトドアでの利用が拡大しているが、もともと建設業や製造業など現場作業者の利用が多い。

