「いや、もう『売りづらい』とか、どうでもいいからって(笑)。資産価値のことを考えると、『そこまでする必要あるのかな……』と思われるんでしょうね。だから、ちょっと頭のネジを飛ばさないと、こういう家づくりはできないんです」(安達さん 以下の発言すべて)
安達さんは環境への意識が高く、ミニマルな暮らしを志向している。大学では地球惑星科学を学び、新卒時はソフトウェア会社で働いた。いくつかの転職を経て、現在身を置くのは、宇宙スタートアップ企業だ。
「近年、宇宙関連のスタートアップが増えていて、私が卒業した頃とは状況が全然違うんです。私は衛星とデータを送受信するための管制システムを作っています」
宇宙から地球全体を見渡す仕事をする彼は、その一方で、54.81㎡の住まいに、自分だけの小宇宙を築いていた。
この部屋は「私なりの探求のショーケース」
安達さんが部屋に求めていたのは、投資対象ではなく「自分の美意識を具現化する場所」だった。
「損得勘定で生きると、何か失敗したときに損をした気分になる。それが私のメンタルの悪化に追い打ちをかけるんです。だから、損しても別に困らないという経験を、今、自分の人生の中で集めているところです」

